【無料テンプレート付き】エクセルで簡単にできる契約書管理項目と運用ポイント6つ
締結した契約書の管理、みなさんどうしていますか?
「どのような項目で管理すればよいのか分からない」
「できるだけコストをかけたくないけど、エクセルで本当にできる?」
「エクセルを使って、どのように業務を運用すればよいのか分からない」
法務担当者の方は、こういった悩みに一度は直面したことがあるのではないでしょうか。
こんにちは。Winstonです。
金融機関からベンチャー企業まで。
日々、企業のみなさんの契約書管理のお手伝いをしています。
結論からいうと、そんな悩みは、実はすべてエクセルで解決できます。
私がお手伝いをする企業さんでも、大半がエクセルで解決できています。
今回の記事では、そのポイントをご紹介します。
目次
これを押さえればOK! エクセル契約書管理台帳の管理項目
契約を管理するためには、その契約がどこの相手と、いつからいつまでの期間で、どんな内容で締結したのかといった情報をデータとして一覧化しておくことが必要です。
エクセルで契約管理をする場合は、タイトル行に管理項目を横に並べていきます。
その項目については、次のような項目を並べると良いでしょう。各社共通の一般的な項目です。
契約書管理番号、担当部署、契約書タイトル、締結相手先、契約締結日、契約終了日、
契約開始日、契約終了日、自動更新有無、更新通知期限、関連する契約の管理番号、
契約締結区分(紙契約書/電子契約)、有効・失効区分、失効日、備考
稟議番号や印紙税額を入れる企業さんも多いですね。
このほかに自社で独自に管理したい項目があれば加えていくとよいでしょう。
基本的な項目を掲載したエクセルのテンプレートを無料で準備していますので、よろしかったら参考にしてください。
エクセルでの契約書管理を成功させるポイント6つ
エクセルでの管理は後から面倒に陥らないよう、気をつけるべき点を6つお伝えしておきます。
①三者契約の場合
三者契約の場合は、入力の際に会社名を「/」(スラッシュ)でつなげる方が良いと思います。
列を分けてしまうと、後からの検索がしづらくなります。
②シートを分けない
年度、部署などでエクセルのシートを分けているケースをよく見ます。
これは、お薦めできません。
シートが分かれると、全体からの検索が面倒になります。
それだけでなく、管理項目がそれぞれ別になってしまうと、将来的にクラウドサービスなどにデータを移行するのが非常に面倒になります。
③表記のブレを抑制する
入力のルールを決めておきましょう。
日付は西暦で記載する。カタカナは全角で、アルファベットは半角で。
また自動更新有無などは、「あり」「なし」を入力規則でセットしておきましょう。
④管理番号は原本にも記載する
エクセル上の管理番号は、原本にも記載してください。
原本に直接記載するのがNGな場合は、契約書を入れるクリアポケットにラベルシールを貼ると良いでしょう。
⑤契約書原本は番号順にファイリングする(締結先別はダメ)
個人的には、ここがみなさん気づいていないポイントのように思います。
ファイリングする際は、管理番号順にファイリングしましょう。
締結先別にファイリングする企業さんが多く見られますが、これもお薦めしません。
理由は、3つあります。
第一に、ファイリング資材のコスト低減です。
会社別のファイルをすべて用意するとなると、意外と費用がかかってしまいます。
第二に、契約書を探しにくくなるからです。
締結先別のファイルの中は時系列で並べることになるでしょうが、そのどこに入っているのかがすぐには分かりません。
そのため、会社ファイルを探して、そこから目当ての契約書を探すという二段階になってしまいます。
管理番号順ならば、事前にエクセルで番号を検索しておけば、迷わずに原本にたどり着けます。
第三に、将来的にクラウドサービスなどに管理を移行して、PDFで閲覧できるようにする場合、番号管理している方が圧倒的に移行コストが下がるからです。
エクセルの台帳リストとPDFをセットでインポートする必要がありますが、管理番号が結合のキーになります。
バラバラになってしまうと、人力で結合する必要が生じます。
⑥電子契約で締結したものは分かるようにしておく
最近は電子契約で締結する契約が増えてきていると思います。
そうすると、後から契約書を探す際にキャビネットを探せば良いのか、電子契約のシステム内を探せば良いのか区別がつかなくなる可能性があります。
そこで、エクセルの管理台帳でも契約締結方法(紙契約書なのか電子契約なのか)を記録しておくことをおすすめします。電子契約を複数使っているケースならば、どのサービスで締結したのかも記録しておくとよいでしょう。
※電子契約の普及による管理の課題とその解決方法については、別の記事で詳細を記載しています。
>>電子契約と紙契約書のデータベース分断とその解決方法
契約書エクセル管理に限界を感じたら(クラウドのすすめ)
このように、契約書の管理はエクセルでも十分にできます。
しかし、エクセルでの管理に限界を感じることがあります。
私の経験上は、締結済みの契約書が3,000件を超えると急激に「エクセル管理がうまくいかない」という相談に変わってくるように感じています。
社内で特定の担当者に管理業務を集中させることの限界が、3,000件程度なのかなと思っています。
もしもエクセル管理に限界を感じたら、クラウドサービスの利用を検討されると良いでしょう。
<主な契約書管理クラウドサービス>
①純粋にエクセル代わりとして使いたいなら
>> My Quick(インフォコム)
>> 楽々ドキュメントプラス(住友電工情報システム)
>> 契約書管理サービスクラウド版(リコージャパン)
※リコーのサービスはかなり高機能で上級者向けという感じです。
②原本の倉庫管理も将来的に任せたいなら
>> WANーSign(ワンビシアーカイブズ)
>> 鈴与の契約書管理(鈴与)
③電子契約とセットで使いたいなら
④リーガルチェックの機能とセットで使いたいなら
>> Legal Forceキャビネ(Legal Force)
「どのクラウドサービスを選択すればよいか、分からない」
もしもそんな悩みがあれば、まずは下記の記事をご参照ください。
>>【売る側の人が教える】おすすめの契約書管理クラウドシステム8つ
また、ご希望があればいつでもお手伝いすることが可能です。
下記のお問い合わせフォームからご相談ください。
>> お問い合わせフォーム