【売る側の人が教える】おすすめの契約書管理クラウドシステム8つ

2022年9月19日

「契約書管理システムは何を基準に選べば良いか分からない」
「たくさんあるクラウドサービスのどれが自社に向いているのだろうか?」

この記事は、こんな方に向けて書いています。

以前の記事でも記載したように、契約書管理システムを選択するにあたっては、事前に「いま、自社が解決したい課題は何なのか?」という点をしっかり捉えて、それを解決してくれるサービスを比較検討するプロセスをとる方が失敗がないです。

その記事でも記載しましたが、実際に各企業でよく聞かれる課題「6つのポイント」をベースに、システム選択の際の比較検討に参考となる情報をまとめました。

契約書管理のよくある課題6つ

(1) 気がついたら更新期日を過ぎてしまった(期日管理の課題)
(2) 他部署には見せたくない契約書がある(閲覧権限設定の課題)
(3) あの契約書って紙で締結したんだっけ(電子契約と紙契約書の統合管理の課題)
(4) 誰か、当時のこと分かる人は?(締結時の交渉経過・検討経緯の管理の課題)
(5) 結局面倒なのはシステムへの登録作業なんだよね(作業負担の課題)
(6) もうすぐキャビネットが溢れそう(紙原本の管理の課題)

おすすめの契約書管理クラウドシステム8つ

今回、私がお薦めする8つの契約書管理クラウドシステムは、上記のような、多くの企業が共通して抱える課題を解決してくれるサービスで、実際に私が出会った企業で利用していたか、利用を検討されていたものばかりです。
それぞれ、特長があって重視する課題によって選択が変わってきますので、以下に記載した情報を参考に選択いただくと良いと思います。

なお、以下に記載する情報は2021年8月現在で確認できているものです。
その後のサービス変更がある可能性もありますので、ご容赦ください。

※ここでは下記のサービスについては除外しています。
・電子契約だけを提供しているサービス
・単なるファイル管理サービス
・オンプレ版のみのサービス
あくまで「契約書」の「管理」機能を備えている「クラウド」サービスだけを取り上げています。

サービス別のマトリクス表

私の経験上、普及度や機能を踏まえておすすめするのは、次の8つです。
自社の課題に応じて選択すべきものなので、「おすすめ度」はつけません。
自社の状況に合ったものを以下から選択されると良いと思います。

運営会社サービス
名称
特 長
株式会社CIJOfigo 契約書管理 Facilシンプルな管理システム
インフォコムMyQuickクラウドシンプルな管理システム
リコージャパンContracts Workflow Service(CWS)契約業務全般の管理
Contracts(旧Holmes)Contracts CLM(旧Holmsクラウド)契約業務全般の管理
 Legal Force Legal Forceキャビネ自動的な契約台帳作成
NXワンビシアーカイブズWAN-Sign原本管理・作業代行に強み
鈴与鈴与の契約書管理システム(SDIS)原本管理・作業代行に強み
弁護士ドットコムクラウドサインスSCAN電子契約のオプション

少し具体的に、それぞれの特長を整理してみました。

では、それぞれのサービスについて具体的にコメントしていきます。

<Ofigo 契約書管理 Facil> 株式会社CIJ

>> Ofigo 契約書管理 Facil

(総評)

シンプルにエクセルでの管理をクラウド化したい、という場合におすすめです。

個人的な印象ですが、全体的には、契約書管理のためにできたサービスというよりも、クラウドの文書管理システムを契約書管理用にアレンジしている感じです。
元々オンプレだったシステムを2020年にクラウド化しているもので、「システム会社が作った」感が強いです。

残念ながら、私はこのシステムを実際に使っている企業に出会ったことがありません。

(機能面)

それでも期日管理(自動メール通知)、閲覧権限設定、契約書通しの紐付け管理などの機能は一通り備えていて、契約書管理に十分な機能だと思います。
画面構成などもシンプルなので、エクセル管理の延長線上で分かりやすいかもしれません。

クラウドサインやDocuSignともシステム連携していますので、締結後の一元管理が可能です。

スキャニング作業・システムへの登録作業、原本保管の代行作業もありますが、提携先の協力会社での作業となっています。
価格から推測するに、「電子化」は単純にスキャニングして1件ごとのPDFデータを作ることだけを指していて、締結先会社名、締結日、自動更新有無といった情報の作成は含まれていないと思います。
逆にそこまで頼めるのかは不明です。

原本の保管も、提携先倉庫会社のサービスを利用できるとのことですが、あくまで箱単位で預かるサービスがセットで利用できるだけで、契約書管理システムと原本管理システムは分かれているので、契約書の原本とデータが統合的に管理されているまでは言えないでしょう。

(価格面)

価格面で確認できる公開情報は次の通りです。

・初期システム構築料 30万円
・月額3万円から(50ユーザー)

このほかに作業範囲が不明ですが、下記の情報が確認できます。
・電子化作業 1箱5万円から
・データ投入作業費 20万円(1万件まで)

<MyQuick> インフォコム株式会社

>> MyQuick

(総評)

このシステムも文書管理システムの契約書版という感じですが、Ofigoと異なるのは締結前のプロセスをカバーする機能を備えている点です。

(機能面)

期日管理(自動メール通知)、閲覧権限設定、契約書間の紐付け管理などの機能は一通り備えています。
自動更新の契約書については、期日を経過すると自動的に終了日が延長更新されるようになっています。

これに加えて、システムに登録後、このシステム内で回覧やコメントを残す機能があり、この機能を活用すると過去の検討経緯を一元的に管理することが可能となります。
また、版管理の機能もあるので、交渉過程でのドラフトも最終版もまとめて管理が可能なのはうれしいところです。

ユニークなところでは、原本の回収管理機能がある点です。
機能的には、締結後一定期間経過してもPDFデータが添付されないとアラートを出すという仕組みです。
この機能があると、法務担当者はいちいち追い出しをしなくてよいので便利な機能だと思います。

システムへのデータ入力の手間を削減するために「AIによる自動入力機能」がオプションであります。
機能的には詳細は分かりませんが、入力時に入力内容から予測してリコメンドをする機能のようで、
同じような内容を繰り返し締結するような会社では便利なのかもしれません。

公開情報からは、データ入力の代行や原本管理のサービスは見られません。

(価格面)

価格面で確認できる公開情報は次の通りです。

・基本導入費用 30万円
・月額 4万円から(同時アクセス数によって変わってくるようです)

<Contract Workflow Service> リコージャパン株式会社

>> Contract Workflow Service

(総評)

契約書の法務相談・審査から締結後の管理まで、様々な機能を備えた総合的な法務業務の統合支援ツールです。

「契約書を管理する」ツールというよりは「法務業務全般を管理する」ツールで、クラウドシステムとしてはかなり高機能です。
法務内での担当割り当て・回答期限管理などの機能があるので、法務部門のマネージャーにとっては理想的です。
私の経験では、法務審査担当が何人もいるような超大手企業が好む印象があります。

反面、しっかりできすぎてしまっているので「そこまで求めていない」とか「使いこなせない機能がある」という声も聞きます。
シンプルに契約書管理の機能だけを求めている場合には、向いていないかもしれません。

(機能面)

面白いのは、このシステムでは「法務相談」と「契約審査」を別概念で捉えている点です。

「法務相談」では、契約書の文言が固まる前段階での法務部署への相談が管理できます。
たしかに、文言が固まる前に「こちら側が一方的に不利にならないように文言を考えたい」といった相談があるので、これは納得です。
ドラフト文言の条項の過不足・チェックを自動的に行う機能もあります。

「契約審査」では、ドラフト内容の審査・承認を行うワークフロー機能があります。
相談内容との紐づけも可能なあたり、非常に手が込んでいます。

スキャニングやシステムへのデータの入力を代行する付帯作業も提供しています。
作業や運送・保管サービスは「物流パートナー会社」が提供していますが、おそらくSBSリコーロジスティクスがメインと思われます。
契約書の原本は倉庫会社のシステムで、契約データはこのシステムでそれぞれ管理されることになるでしょう。

(価格面)

価格面で確認できる公開情報は次の通りです。

・月額 最大300名-8万円、最大1000名-23万円、最大2000名-40万円(いずれも100GB)
・追加ディスク 100GBごとに月額1万円
・初期導入(マスタ設定等) 個別見積もり

このシステムを使う場合には全社で利用することになるでしょうから、全員にユーザ権限を付与する前提で考えておくとよいでしょう。
初期費用が一般にはわかりにくいので、必ず個別に見積もりを取ることをお勧めします。

<Contract CLM(旧Holmesクラウド)> 株式会社Contracts(旧株式会社Holmes)

>> Contract CLM

(総評)

このサービスも、単なる契約書管理システムではなく「あらゆる契約業務をワンプラットフォームで最適化する」というコンセプトで、契約書作成・レビュー・承認・締結・更新・契約管理の全体をカバーするシステムです。

契約の締結を一つの「プロジェクト」として、プロジェクト管理ができるようになっている仕組みというイメージです。

リーガルテックのベンチャー企業として、法務業務全般を考えて広くカバーする発想の仕組みで、この点ではリコージャパンのContract Workflow Serviceも同じ発想ですが、これに比べると大企業以外にもベンチャー企業にまで広がっている印象があります。

このシステムを「契約書管理」としてだけ使うのならば、それでは良さを活かせないと思います。
あくまで全般を管理する仕組みとして活用すべきでしょう。

機能は充実しているので、これから新たに仕組みを構築する場合や、全社で抜本的に仕組みを改善する場合は向いています。
一方で、既存の仕組みとの兼ね合いは検討すべきポイントです。

既存の仕組みを温存して「契約書管理」だけで使いたい場合には、あまり向かないかもしれません。

(機能面)

管理機能としては、期日管理(自動メール通知)、閲覧権限設定、契約書間の紐付け管理などの機能は一通り備えています。

また、契約作成段階の機能が充実しています。

テンプレートを登録しておけば、そこから編集して新たな契約書を作成できる機能があります。自社のひな形を登録しておくと良いでしょう。
作成後のドラフトに対して、コメントを残してメール通知する機能があります。

契約書のAIによるレビューについては、GVA Tech社の「AI-CON Pro」と連携していてオプションで契約すると利用可能です。
自社のひな形との差異を把握することができます。

承認ワークフロー機能も備えているので、別途にワークフローを入れる必要もありません。

ダッシュボードでは、現状のタスクと期限が管理できるようになっていて、法務担当にとっては、自分とチームのタスクが一元管理できる点はうれしいところです。

「Holmesクラウドスキャン」という名称で、スキャニング・データ作成・システムへの登録作業を代行するオプションサービスがあります。
HPからはわかりませんが、おそらく協力会社での作業代行ではないかと思われます。

他のクラウドサービスと広くAPI連携しているので、必要な機能を拡張していける余地がある点も良いと思います。

(価格面)

価格面で確認できる公開情報は次の通りです。

・月額 スタンダード-10万円から、プロフェッショナル-20万円から
・初期導入 20万円から

プロフェッショナルではシングルサインオンの機能がついています。

<LegalForceキャビネ> 株式会社LegalForce

>> LegalForceキャビネ

(総評)

AI契約書レビューで有名なLegalForceが提供する契約書管理サービスです。

最大の特長は、画像を放り込めば自動的に必要な項目を抽出してくれるという点です。

現段階では筆者はこの機能の精度が見極められていませんが、通常の条文形式の契約書であればかなりの高精度で自動抽出してくれます。ただ、表や図などが入るような契約書だと精度は落ちるようです。

とはいえ、サービス料金内にてオペレータが補正してくれるサービスが付帯しています。補正作業には1~2週間程度がかかるようですが、安心できるサービスです。

公開情報を見る限りはAI契約書レビューの「LegalForce」を契約しなくとも単独で利用できそうです。
その点では、他の機能のオプションになっているわけではなさそうなのでユーザーにとっては使いやすい体系になっていると思います。

最近、私が接する企業ではこの「LegalForceキャビネ」を検討されている会社が多い印象があります。
自動的に契約書台帳ができあがる、という点がユーザー側にとってはインパクトが大きいようです。

ただ、繰り返しになりますが精度には注意が必要です。

(機能面)

管理機能としては、期日管理(自動メール通知)、閲覧権限設定、契約書間の紐付け管理などの機能は一通り備えています。

最大の特長である自動台帳作成機能は、紙契約書をスキャンして画像データを放り込むだけで、OCR処理と必要情報の抽出が自動的に行われるものです。
タイトル、当事者名、契約の開始日・終了日、自動更新の有無などが自動的に抽出されて、システム内に登録されます。
OCR処理をかけるので、テキスト文言の全文検索機能も可能となります。

電子契約については、Agree(GMOグローバルサイン)、クラウドサインとの連携を行っています。
別の記事でも電子契約サービスの比較に言及していますが、Agreeはクラウドサインと比べると基本機能のなかでできることが多いです。
電子契約を併せて利用する場合には、その機能比較も選択の要素となります。

スキャニング作業・データ作成作業などの代行は、公開情報からは見られませんが、他社と提携しながら実施しているようです。

なお、AI契約書レビューの「LegalForce」には、自社ひな形との比較でのAIによる契約書レビュー(有利不利判断、欠落条項判断)、下請法に反していないかのチェックの機能がありますが、「LegalForceキャビネ」とは連動していない別のサービスですので、ここではご紹介は割愛します。

(価格面)

価格面で確認できる公開情報は次の通りです。

・月額
アップロード件数の上限によってプランが分かれていますが、金額については公開されていません。
定価としては、ミニマム(年間数百件程度の新規登録)でも月額10万円程度という情報があります。

・アクセス時のIPアドレス制限をするには、別途月額数万円が必要です。
・Agreeとの連携には、初期費用10万円、月額1万円が別途に必要です。

<WAN-Sign> 株式会社NXワンビシアーカイブズ

>> WAN-Sign

(総評)

NXワンビシアーカイブズは、元来、機密文書の保管・廃棄などを行う会社で、日本通運グループに入った会社です。
契約書の管理サービスを行ってきた延長で、GMOグローバルサインと組んで電子契約も提供をしています。

WAN-Signは電子契約のことを指しているのであり、契約書管理システムとしては従来からある管理システムがそれにあたるといえます。

物流会社のサービスなので、データ作成作業や原本保管作業は自社で対応できる点は強みだと思います。
契約書原本が一つの建物に入るとすべてその中で完結することは、セキュリティ面でも安心です。

そのため、原本の管理、作業負担の軽減といった問題を解決したい場合には、非常におすすめとなります。
倉庫会社ならではのオンデマンド電子化も特長です。

(機能面)

管理機能としては、期日管理(自動メール通知)、閲覧権限設定、契約書間の紐付け管理などの機能は一通り備えています。

電子契約の締結機能を内包している点が特長で、電子証明書の方式・メール認証による方式双方をカバーしています。

自社のセンター内でスキャニング・データ作成を行っていることは安心です。

原本は預けておいて、見たい契約書が発生したときに電子化してアップロードしてもらうオンデマンド電子化というサービスは、倉庫会社ならではのサービスです。

原本の保管は箱単位の課金なのですが、私のクライアントから聞いた声ですが、これには若干の弱点があります。
原本の廃棄を確実に行わなければいけないケースでは、年数が経過すると箱の中身がスカスカになっていって、
割高な保管料になっていくという点です。
不動産、リースなど契約期間が短く、失効後にどんどん廃棄していく業種では、注意しておいた方が良いと思います。

契約締結に至るまでの検討過程のプロセスについては、カバーされていない模様です。
このあたりを一緒に解決したい場合には、別途に他のサービスを併せて選択する必要があるでしょう。

(価格面)

価格面で確認できる公開情報は次の通りです。

・初期費用 無料
・月額
 基本となる電子データ管理料は、5,000件までで月額1万円(容量課金プランだと200GBまで月額3万円)
 電子契約の利用料は、1件ごとに300円ないし100円かかります。
 別途、スキャニング・データ作成作業は1箱7万5000円からとなります。

<鈴与の契約書管理システム(SDIS)> 鈴与株式会社

>> 鈴与の契約書管理

(総評)

200年以上の歴史をもつ静岡に本社のある総合物流会社のサービスです。

NXワンビシアーカイブズ同様、機密文書の管理から派生して、早い段階から契約書管理に特化したシステム・サービスの提供をしています。
さらに電子契約やAI契約書レビューとのシステム連携を行うことで、機能拡張を進めているようです。

物流会社ですので、原本との一元的な管理やデータ作成・入力作業の代行・オンデマンド電子化は実施してくれます。
とくに、原本とデータが一つの仕組みで管理できる点は、物流会社ならではの仕組みです。

原本管理や作業委託をしなくとも、システムだけでも利用可能です。

機能面もさることながら、導入支援・運用支援に力を入れている印象です。
ある企業では、別の契約書管理システム(クラウド)を利用しながら、原本管理・データ作成・システムへのデータ投入を委託していました。
かなり柔軟に作業のカスタマイズ対応をしてくれる印象です。

(機能面)

管理機能としては、期日管理(自動メール通知)、閲覧権限設定、契約書間の紐付け管理などの機能は一通り備えています。

電子契約では、クラウドサイン、セイコーソリューションズと連携していて、締結後の契約書をシステム内で一元管理できるようになっています。

自社のセンター内でスキャニング・データ作成を行っていることは安心材料で、NXワンビシアーカイブズ同様、倉庫会社ならではのオンデマンド電子サービスも実施しています。オンデマンド電子化ならば、古い契約書は導入当初はデータ化せず預けておいて、必要が生じたときに始めて作業を依頼することができ、導入費用を抑制することができます。

原本の保管は1件単位でも実施可能とのことです。
原本の廃棄を確実に行わなければいけないケースでも、年数が経過して箱の中身がスカスカになり割高な保管料になるということはありません。
契約書管理システムから、原本の取り寄せや廃棄の指示が出せるのは便利な機能です。

契約書のAIレビューを行う「LAWGUE」(FRAIM株式会社)とのシステム連携を行っています。
LAWGUEで蓄積された検討過程の情報が管理システムに連携されてくるものと思われます。

(料金面)

・初期費用 公開されていません。
・月額 基本となるシステム利用料は2万5000円からとされています。
    別途、スキャニング・データ作成作業が発生しますが、費用は公開されていません。
    システムのみの利用も可能です。

<クラウドサインSCAN> 弁護士ドットコム株式会社

>> クラウドサインSCAN

(総評)

このサービスは、本来は「契約書管理システム」のカテゴリーには含まれないものです。
電子契約導入時に過去に締結した紙契約書をスキャン・データ作成してくれるオプション作業を指しています。

ただ、他のサイトなどでも「契約書管理システム」として同列で紹介されているのでその誤解を解消するため、
また、クラウドサインそのものの普及率も非常に高いので、参考になると思い取り上げさせていただきます。

電子契約機能だけでは紙で締結した契約書の管理とは分断されてしまいますが、スキャン作業・登録作業をセットで提供してもらうことで、同じデータベース内に登録してくれるイメージです。

電子契約の導入をメインで考えていて、今後も新規に発生する契約における電子契約の比率が高いことが予想されるならば、選択肢としては有力だと思いますし、実際にそういった流れで検討に至った企業にも複数出くわしたことがあります。
逆に、「契約書管理システムとしてクラウドサインSCANを選択したい」→「だから電子契約はクラウドサインにする」というのは、検討の順序が違うと思います。

あくまで、電子契約としてのクラウドサインを使いたい企業がそのオプションとして検討する、しかも、導入初期の過去分のデータ登録作業が大変なので一緒に委託する、という検討順序が健全です。

(機能面)

契約書の期日管理機能、期日が近づくとプッシュ通知してくれる機能は備えています。

クラウドサインの場合、気をつけておきたいことがあります。
それは、部署ごとの閲覧権限管理を設定したい場合です。
安価なスタンダードプラン(月額1万円)では部署ごとの閲覧権限設定ができず、ユーザーごとに「全部見られるか」「自分が関係したものだけが見られるか」の2択となります。
これを回避するためにはビジネスプラン(月額10万円)に入る必要があります。
事前に費用対効果を考えながら導入を検討している企業では、ここは早い段階で押さえておくべきだと思います。

スキャニング・システムへの情報登録作業は提携先の作業会社で実施しており、委託先は株式会社うるるBPOという会社のようです。うるるBPOは、スキャニングやデータ作成などの受託作業では定評のある会社です。
在宅ワーカーを組織化していて安価である、という印象があります。

原本の管理も頼む場合は、三井倉庫になるものと推測されます。
箱単位での保管となるので、クラウドサイン内のデータと原本の情報は分かれて管理されることになるでしょう。

若干気になるのは、関係者が複数に亘っていてその間を契約書原本やデータが動くことでしょうか。
セキュリティの問題はともかく、例えば事後的に原本の紛失が発覚した場合などはトレースが面倒な気がします。

(価格面)

あくまで電子契約「クラウドサイン」のオプションですので、まずベースとして電子契約の利用が必要です。

・電子契約利用料:
 月額1万円(ライトプラン)※コーポレートプランでは月額2万8千円
・データ作成作業料:
 シングルプラン(1ページのみの契約書)-1部あたり320円、
 マルチプラン(上限10ページまでの複数ページの契約書)-1部あたり600円
 ※ただし最低発注ロットは400部です。

シングルとマルチの違いは、1枚ものか複数ページかです。マルチプランも上限10ページまでです。
どちらのプランでもスキャニングとファイル名付与が含まれていますが、インデックスデータの範囲が異なります。
シングルプランでは、契約者名・相手名称・管理番号・締結日・契約金額です。
マルチプランでは、これに加えて自動更新有無・開始日・終了日・解約通知期限です。

シングルプランは申込書、マルチプランは契約書に適しているでしょう。

まとめ

契約書管理システムを選択するにあたっては、それぞれのカバー範囲や特長を理解して、自社の現在の課題を解決できるもの、今後の拡張可能性を考えるとよいでしょう。

個人的な経験からは、それ以外にも2点考えておくべきと思います。

サービスのカバー範囲が広い方が良いか?

カバー範囲が広いと逆に既存の自社の仕組みとの競合が発生しやすくなります。
法務業務全般の抜本的なリニューアルのタイミングであれば、カバー範囲が広いものを選んでいき、そうでなく部分的な改善のみでとどめるならば、限定されたカバー範囲のものを選ぶ方が良いと思います。

ベンダー側の導入支援の体制は必ず確認を

サービスの導入をする際、社内の運用を定めるなどの負担が生じます。
サービスのことがよく分かっていないと導入担当者の負担が極めて大きくなります。

その際、ベンダー側の支援がどれくらいあるかが大事です。

システム会社や新興の会社では、ほとんどの場合にこういった支援は有償になっています。
この費用も事前によく確認しておくべきです。

上記に記載した内容をもっと詳しく知りたい場合、具体的な支援をご希望の場合は、下記のお問い合わせフォームからお問い合わせください。

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